昭和９(1934)年の冬。苦學(xué)生の淺井（木村）は、アルバイトをしながら大學(xué)へ通う貧しい日々である。頼まれもしない広告を雑誌に載せて、商店に広告料をもらいに行って店の主人（菅井）から怒鳴りつけられる。丁度その時(shí)、田舎の母（原）から粟の小包みが屆くと同時(shí)に、「ハハ死ス」の電報(bào)が來(lái)る。彼は、畳の上の小包にうつ伏すようにして號(hào)泣する。そんな時(shí)、親しくしていた同じ下宿の知識(shí)人（信）が特高に逮捕され、一層気が滅入る。だが、２階ではプレイボーイ（莊司）と同棲しているダンサー（日高）らが騒いでる。カッとなって文句を言いに行って毆りつけたところで、淺井は急に発作が起きて吐血する。彼の部屋の隣の部屋に脊髄カリエスの少年（河原崎）が寢たっきりでいる。少年は、自分の病気は不治だと知っており、不思議なほど悟りすました賢い表情をしている。食堂に勤める姉?八重（津島）と、やはり苦學(xué)生の弟（砂川）の姉弟がいる。２人の兄は上海事変で捕虜になって日本軍に銃殺され、そのために姉弟は非國(guó)民の身內(nèi)として故郷を追われるように東京へ來(lái)たのだった。しかし、弟は泥棒の疑いをかけられて警察で特高刑事（神田）拷問(wèn)され、耐え切れずに自殺する。姉は四國(guó)の足摺岬の近くの田舎の宿屋に帰って行く。結(jié)核で絶望した淺井は自殺するつもりで、なけなしの金でカリエスの少年に絵本を與えて足摺岬へう。下宿で親しくなった八重に一目會(huì)ってから死にたい、と思ったからである。足摺岬に著いても彼は自殺しきれず、巡禮（御橋）と旅の薬売り（殿山）の二人の老人に助けられる。 「若いうちが華じゃ。命を粗末にしちゃいけない。」と巡禮の言葉に救われたようになる。淺井は思い切って八重に戀を告白するが、彼女は間もなく隣村の有力者の許へ嫁入りする身だった。彼は彼女に勵(lì)まされて、再び生きる勇気を奮い起こして東京へ帰ることにした。八重と別れて惜別の足摺岬を旅立つ淺井の眼には、どんなことをしても生きようとする人間の決意が光っていた。１９５４(昭和２9)年キネマ旬報(bào)ベストテン第１３位

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